Nokton Classic 40mm F1.4は35,000円(2023年現在45,000円)とは思えない写りと質感です。
昔から憧れていたVoigtlander(フォクトレンダー)のレンズを半年ほど使った感想やレビューを書いていきたいと思います。
今回紹介するレンズは『Voigtlander NOKTON CLASSIC 40mm F1.4 M.C』
M.Cはマルチコーティングの意味で、シングルコートじゃなくマルチコートにしたのは全く意味はありません。
ただ単に調べてなくてコーティングが2種類あることを知らなかったから。
より柔らかい写り(ほんのりオールド感がある)が良いかたはシングルがおすすめです。
2023年9月現在、Mマウント用にたくさんの低価格中華レンズが発売されています。
中華系もとても魅力的なレンズですが、5万円くらい出せるのであれば、中華レンズよりもNOKTONを断然おすすめします!
▼自然な発色はマルチコート
▼より淡く渋く狙うならシングルコート
目次
『Voigtlander NOKTON CLASSIC 40mm F1.4』レビュー
コンパクトながらも初めて手にしたときは金属独特の重厚感に驚きました。
CLASSICという名がついていますが、発売日は2004年ごろで比較的新しめのオールド感を出した見た目の現行レンズです。
すごくかっこよくて、写りよりも先にデザインに惹かれ購入しました。
オートフォーカスはついていませんが、ピントリングはとてもスムーズに動かせます。
最初は難しいですが、慣れると動く被写体も追いかけられるはず。
僕の場合は息子がまだ小さくて動いていないからっていうのもありますが…笑
使いやすいといっても、ピントの合わせやすさを感じ始めたのは、使い始めて2か月後くらいからでした。
ボディ側が二重像でピント合わせをするタイプだったので少し苦手意識があり、思うようにピントを合わすことができなかったのです。
その後デジタルとの組み合わせで使うようになり、ピント合わせも簡単と感じるように。
少しずつ慣れて、仲良くなれるとても楽しいレンズです。
スペック
商品名 | Voigtlander NOKTON CLASSIC 40mm F1.4 S.C |
マウント | VMマウント ライカMマウント互換 |
焦点距離(画角) | 40mm |
F値 | 1.4~16 |
レンズ構成 | 6群7枚 |
絞り羽根枚数 | 10枚 |
最短焦点距離 | 0.7m~ |
フィルター径 | 43mm |
重量 | 175g |
一番使いにくさを感じるところは最短撮影距離が0.7mというところ。
Mマウントのこの手のタイプのレンズでは珍しい話ではありません。
僕が使っているFUJIFILM Xマウントはヘリコイド付きのマウントアダプターもあるのでまた後ほど紹介します。
LeicaCL×NOKTON CLASSIC 40mm F1.4の組み合わせ
NOKTON40mmはLeicaCLに合わせて買ったんですよね。
見た目がバッチリ合っていてめちゃくちゃかっこいい。
コンパクト×コンパクトは最強です。
カラーネガフィルムの作例(露出計が壊れていた)
フィルムのLeicaCLでのファーストロールは、露出もミスってるしピントもイマイチでした。
二重像で合わすのにあまり慣れなくてすごく手こずったのを覚えています。
背景のボケ感ですが、後ろがごちゃごちゃしていないときはそんなに気にならないし滑らかに見えます。
一番下の写真のように、背景が葉っぱとか細かいものだった場合は激しく玉ボケが出ました。
特徴的なので好みは分かれそうですが、オールド感を狙って購入した方には良いボケ味だと感じるはず。
(ちなみに後から気づきましたが、ボディ側の露出計が狂っていました)
アクロスの作例
カラーよりもモノクロの方が結構しっくりきましたが、NOKTONの良さがあまりわからなかったというのが正直な印象でした。
満足いく写真もちょいちょい撮れてはいましたが、LeicaCLの露出計が壊れていたことと二重像に慣れなかったことが原因で2ヶ月ほどでボディを手放すことに。
この時点ではまだNOKTONを使っている喜びというものはそこまで感じていませんでした。
今思えばただ単に慣れてなかっただけなんですけどね。下手くそだった
X-E1×NOKTON CLASSIC 40mm F1.4の組み合わせ
こっちもめちゃめちゃ合いますね!
FUJIFILM X-E1はデジタルですが5年ほど前のボディで、特別最新の機能が備わっているわけではありません。
デジタルだとマニュアル撮影のときにピーキングというピント面に色をつけてくれる機能があります。
この機能はとても便利ですが、X-E1はピーキングの色が白だったのでとても見づらかったんですよね。
だから拡大表示をして撮影する方が多かったですね。
それでもやっぱりLeicaCLよりは断然使いやすかったし、Voigtlander(NOKTON)をもっと好きになった気がしました。
»5年ちょい前のFUJIFILM X-E1を買ったら幸せになった
マウントアダプター (ライカMマウントレンズ → 富士フィルムXマウント変換)
僕はこの時点ではKenkoのマウントアダプターを使っていました。
Kenkoのマウントアダプターは9,000円くらいと比較的安いのですが、特徴はなく取り付けがスムーズというくらい。
もしあまりお金をかけたくないというのであればK&FConceptがおすすめ。
仮に高くても良いのであれば、ヘリコイドというものがついているSHOTENから出ているマウントアダプターが一番いいと思います。
ヘリコイドを繰り出す事で接写ができるようになるので、最短撮影距離が短くなります。もともと70㎝離れて撮影しないといけなかったのが約23cmまで寄れるようになります。
僕は子どもの撮影やテーブルフォトがメインなので次はこれを買おうかなと思っています。多分世界が変わりますし撮影もしやすくなるんじゃないかなと思います。
X-E1×NOKTON CLASSIC 40mm F1.4の作例
しっとりとその場の空気をまとうかのような自然な写りがとても素晴らしく、アンダーに撮ってもオーバー気味に撮っても雰囲気がめちゃくちゃ好み。
何より一番好きなのは家族を撮ったとき。
肌色がめちゃくちゃ綺麗に写るので自宅でも毎日使いたくなるレンズです。
息子が走り回るようになればまた使い勝手も変わってくるのは間違いないと思いますが、それはそれで味のある写真が生まれてくるんじゃないかな、と楽しみにしています。
まとめ
誰もが使いやすいと感じるレンズかと聞かれると、やはりオートフォーカスがないところに不満を感じる方も多いと思います。
しかし、一度使ってしまえばレンズ自体の質感、クセになるほど素晴らしい写り、撮っているときの楽しさ。これはなかなかハマってしまうものです。
▼自然な発色はマルチコート
▼より淡く渋く狙うならシングルコート
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