X100VとX-E4についてのお話をします。
X-E4の動画をYouTubeでアップしているとよくこんな質問がきます。
「X100VとX-E4どっちがおすすめですか?」
この質問に対して動画も作ったんですが、ブログにもまとめておこうと思います。
単純にスペック比較をするわけではなく、実際に使った感想を元にお話します。詳しいスペックについて気になる方はぜひサイトでチェックしてみてください。
目次
X100V:1台で完結できる完璧なカメラ

X100Vはレンズ一体型のカメラです。
できないことはほぼなくて、レンズ付きでしかも万能!1台で完結させたい方にとてもおすすめのカメラです。

コンデジ(ちょっとでかい)のわりにかなりハイスペックなので、初めてX100Vを使う方は驚くことが多いはず。
レンズ交換のことを考えなくてすむので、初めてカメラを買う方やレンズを買うための情報があまりない方はX100Vから始めるのがおすすめです。
どうしてもが画角を変えたいときは、ワイドコンバージョンレンズやテレコンバージョンレンズを使えば、広角域やポートレート撮影にも対応できます。
デジタルテレコンもついていますので、簡易的に焦点距離を変えることもできてすごく便利。
繰り返しますが、もし、1台で完結できるカメラを探しているのであれば、X100Vは間違いない選択肢です。
X-E4:交換レンズのためのカメラ

レンズ交換ができるカメラを探している方、撮影シーンや撮りたいモノが決まっている方はX-E4ですね。
- すでにFUJIFILMのレンズを持っている
- 将来的にフラッグシップカメラにアップグレードする予定がある
こんな方にX-E4はおすすめです。
X-E4とX100Vは比較されがちですが、レンズを交換できるかレンズ一体型かという点で全く違うカメラです。
小さめのパンケーキレンズと一緒に紹介されることも多く、見た目的にもX100Vに近く感じることはあります。そのため比較対象にはなりがちですが、実際はかなり違う点が多く、それぞれとても魅力的なカメラです。
適切なレンズを選ぶことが一番難しい

FUJIFILMに限らず初めてカメラを買う方にとって一番の難関はレンズだと思います。レンズ選びで失敗するとカメラとの距離感も離れてしまうと思うので、慎重に選ぶべきです。
- 自分でレンズを選べる
- 撮影するシーンが決まっている
- レンズを相談する相手がいる
こんな方はX-E4のようにレンズ交換式のカメラを買っても後悔しないはずです。
例えばですが、室内で撮りたいのに広角に弱い50mmのレンズを買って失敗した。とか、適切なレンズを選べるようになってからレンズ交換式カメラを買うのも良いかなと思います。そもそも撮りたいモノは決まっていないけどカメラを始めたい方もいると思います。
そういった方はやっぱりX100Vのようなカメラはすごく良いんですよね。
FUJIFILMはどの価格帯のカメラを買っても、同じ世代ならフィルムシミュレーションに差はありません。
X100V VS X-E4

特徴 | X100V | X-E4 |
---|---|---|
質感 | より高級感 | 軍艦部はよく見るとチープ |
デザイン | グリップあり | フルフラットデザイン |
操作性 | ISOダイヤルあり | ISOダイヤルなし 操作性はX100Vに劣る |
モニター | チルト可 | 180°チルト可・ 自撮りもできる |
動画撮影 | 手ブレ補正はない でもなぜかブレが少ない | 動画レリーズボタンがある |
価格(高騰中) | 160,000円前後 | 100,000円前後 |
拡張性 | 拡張レンズ (コンバージョンレンズ) | レンズ交換できる |
ビルドクオリティ比較

カメラを持った感じは、X-E4と比べると、X100Vの方が洗練されている感じがします。
X100Vはレンズがついている分、重厚感があります。一方、X-E4は少し軽く、素材の質感も違います。
(X100V:アルミ合金、X-E4:マグネシウム合金)
この点の違いから、X100Vはどちらかといえばフラッグシップよりの思想を持って作られているカメラかなと思います。高級感を損なわないように見た目や質感に強いこだわりを持っている印象です。

X-E4も見た目はとても洗練されていますが、エントリーモデルまではいかないにしても少し手を出しやすい価格帯なので、素材へのこだわりはX100Vのほうが感じられますね。
デザイン比較

デザイン面では、X-E4はフルフラットデザイン、X100Vはグリップがあるのでフルフラットではない従来通りのデザインです。
X100Vのグリップは片側が広くなっていて、X-E4の場合はレンズはほぼ中央に位置しています。X-E4はとにかくデザインにこだわりを感じます。

X-E4に近い価格帯でX-S10があることで、より攻めたデザインにできたんじゃないかと思っています。X-S10はガチガチのグリップでいかにもカメラ!って感じなんですよね。このへんの差別化がはっきりできていることで、ほかと違うデザインを追求できるのは良いことだなと感じます。
息子曰く、どっちもかっこいいそうです。(わかる)
操作性の比較

どちらのカメラもフジのカメラに慣れている人なら使いやすいと思います。
ダイヤルやスイッチ

X-E4は安い価格帯のモデルなので、ダイヤルなどが少し省かれています。フルフラットへのこだわりからだいぶ簡素化されて物理ボタンよりもカメラ内での操作が多くなっていて、賛否両論ある操作性です。
- ISOダイヤルなし
- AFモードの切り替えスイッチの廃止

個人的にはAF切り替えスイッチはあってもフルフラットには影響がなかったんじゃないかなと思ったりはします。結構不便に感じるポイントです。
X100VはISOダイヤルがあり、AF切り替えスイッチも使いやすいので物理的な操作性においてはX100Vの方が使いやすいと思います。
グリップ感

X100Vはほんの少しだけグリップが出ています。X-E4は完全にフラット。
X100Vにはグリップがあるとは言ってもほぼ誤差レベルなので、これくらいならなくしてもいい気はします。グリップにこだわりがある方はX100Vのグリップでは絶対に満足しないはずなので、後付けのグリップを付けると思うんですよね。なので、割り切ってなくしても問題ない気がします。
モニター

FUJIFILMのこだわりのひとつにチルトやバリアングルなどの可動モニターでもしっかりと埋め込まれているという点が挙げられます。
モニターが飛び出ていないので厚みを抑えられますし、見た目もすごくシュッとしてかっこいいんですよね。お気に入りポイントです。
肝心なモニターの可動域ですが、X100Vは90度チルト。下からの撮影に便利です。X-E4は180度チルト。自撮りをしたいならX-E4ですね。


自撮り=バリアングルという風潮はかなりありますが、ホットシューにマイクを付けない限り180度チルトで問題ないと思います。
バリアングルはとにかくダサい!(バリアングル否定過激派)
動画の比較

どちらのカメラも多分予想以上に撮れます。
- 手ブレ補正がない=使えない
- 4K60Pが使えない=使えない
こういった印象は持たれるのは当然だと思います。でも実はそんなこともなくて、しっかりとホールドして動き回らなければ全然使えます。
家族を撮るくらいなら全く問題ないですし、フジは動画でもフィルムシミュレーションを使えるのですごく印象的な動画を撮ることができる点がおすすめです。
上の2点の問題よりも、発熱問題が一番問題で小さなボディには動画撮影はやっぱりしんどいんだろうなという印象を受けます。連続撮影時間を延ばせないところだけは難点なので、Vlogを回しまくるとかそういう使い方はできません。
公園でちょっと撮るとか、自宅でちょっと撮るって撮り方に向いていると思います。
歩き回るならジンバル必須です。
▽買うなら小さいジンバルが良いのでこれかな
それぞれの動画性能で良いポイントをサクッとお伝えします。
- X-E4:ファンクションキーに動画レリーズボタンを当てられる
- X100V:なぜか意外とブレない(根拠なし、ほかの方でも同じ意見あり)
ちなみにX-E4は動画レリーズがめっちゃ便利なので、XC15-45というレンズを使えばまあまあブレないVlog機になります。
価格

X-E4は10万円前後、X100Vは16万円前後という価格設定になっています。
安めのレンズを買うなら15万以下に収まるので、X-E4のほうが安いです。
※2023年5月現在、フジのカメラが異常な値上がりを見せています。現状10万や16万円で買える本体はありません。X100Vなんかは30万円くらいになっているので、今買うのはどうなのかなという気もします。
満足度

どちらも満足度の高いカメラですが、完成度の高さを求めるならX100Vがおすすめです。
拡張性を楽しみたい、今後ほかのボディも欲しい!という方はX-E4がおすすめです。
X100V X-E4比較まとめ

サイズ感が似ているということでYouTubeではかなり質問の多かった話題についてふれてみました。
自分でも比較していて、比較するべき機種でもないんだけどなあと思っている節は正直あったんですが、気になる方もたくさんいらっしゃったのでもしよければ参考にしてみてください。
>>>X100Vレビュー